咲き舞う華は刻に散る


「何故、雨が降って来るんだよ!」



美桜里は雨の中を走っていた。



今は普通に袴姿のため、走りやすいが、足袋が湿って冷たい。



下手に芸妓の格好のまま島原から出たら、足抜けしようとしている芸妓に間違えられ兼ねない。



だから、念のため、着替えてきたのだが、着替えてきて正解だったと美桜里は感じた。






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