キミに送る約束~空に向かって~
「電車でよく見かけるからさ。」
「えっと─.....。」
T高の人だったら同じ電車に乗っていても
おかしくない。
けど弘也くんを見た事はない。
「ああ、俺いつも違う車両に乗ってるから
分かんなくて当たり前だよ。」
「うっうん...。」
─ドキッ
優しく笑う弘也くん。
もしかしてこれって─...
「あはははは、心愛ってばバカでしょー!」
隣から激しく叩かれるあたしの肩。
千尋ってばテンションもう
高くなっちゃって彼氏いるくせに
他の男の子と楽しそうに話してる。
それも全部あたしのネタで。
「あのさ、よかったらアドレス交換しない?」
「へっ?あ、うん。」
弘也くんはもうすでに携帯をあたしに
むけていた。
あたしも携帯を出す。
「あ、色違い!」
「へ?あ、ほんとだ♪」
弘也くんの携帯は黒。あたしの携帯は
ピンクで同じ機種だった。
「これ、使いやすいよな!」
「うん♪あたしこの携帯もうだいぶ
使っているんだよね~」
「まぢで?俺も、俺も!」