わたしとあなたのありのまま ‥3‥
田所と二人、どちらからともなく足を止めた。



繋いでいた手にギュッと力を込めて、

「遠回りしよ?」

隣の田所を見上げて言った。



田所はそんな私を困ったような顔で見下げた。


「んな避けるよーなこと、ダメだろ? もし、アイツが気付いたら……」

なんて。自分のライバルに対して不思議な思いやりを見せる。



田所は優しい。不必要なぐらいに他人(ヒト)の痛みがわかるというか。


そんなんじゃ生きにくいでしょ? って時々思う。



「でも、」


気まずいでしょ、そう続けようとしたところで冬以と目が合ってしまって焦る。



どうしよう。

こんなギャラリー多い中、冬以にお昼休みの続きを語られでもしたら、明日からの私の学校生活は大惨事だ。


< 151 / 340 >

この作品をシェア

pagetop