わたしとあなたのありのまま ‥3‥
「やめてよ! 本気でやだっ」

右手で瀬那くんの横っ面をぐうと押して、出来る限り遠ざけた。


敵がちょっとだけ怯んだ隙に、ゴロリと横に転がって、ベッドの上から落ちるように脱出。

右肩から腰にかけてを床に打ち付けて、その鈍い痛みに顔を顰めた。



どうして私がこんな目に遭わなきゃなんないの? 酷いよ神様、あんまりだ。



すぐに半身を起こしてベッドの上を見れば、ペシャンとうつ伏せに潰れた瀬那くん。顔だけこちらに向けて、

「ほのちん、ひっどっ」

なんて言いながらも、愉しそうに笑っている。



からかって面白がっているんだ。瀬那くんて本当に悪趣味。嫌いになりそう。いいや、もう嫌い、大っ嫌い!



「嫌い……」

瀬那くんをキッと睨み付けて口にしたけど、余りの怒りに声が震えた。


「瀬那くんも田所も」

そう言い足して立ち上がる。


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