大嫌いだから、ね? ③
 
「お母さん、買い物に行ってきて?」

「・・・わかったわ。でも、大人しく寝てなきゃだめよ」

「うん」



 念をおすようにお母さんは言って、部屋を出て行ったけど・・・私は心の中でごめんなさいって、呟いた。

 階段を下りていく足音がだんだんと遠くなり、やがて聞こえなくなった。

 しばらくして、玄関ドアの施錠される音がかすかに聞こえてきた。



 ・・・大人しく寝てなんていられないの。

 

 私は一気にのこりを飲み干して、カップを手に立ち上がった。

 時計に目をやって、すばやく考える。



「お母さんが帰ってくるまでにやっておくこと・・・それはぜったい、シャワーだわ。

 本当はお風呂にはいって、すっきりしたいけど、それは無理だから」



 私は自分の髪を手に取ってみた。

 もつれてるし、なんだかいつもより髪が重いような感じするし、シャンプーしてすっきりしたい。

 病人っていいわけはあるけど、やっぱり、やっぱりね、入浴してない姿で人にあいたくない。

 ましてや、光くんだから、ぜったい、いや。

 







  





 





  

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