FORTUNE~フォーチュンシリーズPAGE1
「何だよーっ、冷たいヤツだなーっ。ちょっとだけでも頼むって。あそこ行きたいんだ、ホント」
「いや、ごめん、俺、無理…」
と言いかけた時、どこからともなく声が飛んできた。
「無駄だって、堺ーっ。天野は自分のお勉強が大変なんだよなー?」
声のした方を目だけ動かして見る。またか、と聖はため息をついた。
よくあるのだ、こういう罵声を飛ばされることは。原因は他の人達にあまり好意的でない自分にあるのだから、仕方ないと言えば仕方ない。
「堺もさ、そんなヤツに構ってないでこっちこいよ。勉強なら俺達が教えてやるからさ」
「そうそう」
ニヤニヤ笑うクラスメイト達に、蒼馬はポリポリと頭をかきながら近づいていった。そして、一番最初に声をかけてきた者にいきなり抱きついた。
さすがにその者も、周りの者も面食らっている。
「ごめんなー、この前のお前との約束、セイの方を優先しちゃったから拗ねてんだよな?」
にかっと笑って、蒼馬は言う。
「なっ……ちっ、違うっ、そんなことねーよ!」
「もーやだなー、俺って罪なオ、ト、コ、だよなーっ」
茶目っ気たっぷりな台詞まわしに、クラス中から笑いが漏れた。
「なーに言ってんだよ蒼馬ー」
「はははっ、モテる男は辛いってことよ、なあ?」
抱きついた男に同意を求めると、その男はぷいっとソッポを向き、
「うるせえなっ、そんなこと思ってねーよ!」
と怒ったように言った。しかし蒼馬は更に笑い、
「またまたー、照れちゃって」
と、また男に抱きつき、「やめろー!」と怒鳴られるのであった。
そんな蒼馬の行動に、聖は思わず笑みを浮かべた。
「いや、ごめん、俺、無理…」
と言いかけた時、どこからともなく声が飛んできた。
「無駄だって、堺ーっ。天野は自分のお勉強が大変なんだよなー?」
声のした方を目だけ動かして見る。またか、と聖はため息をついた。
よくあるのだ、こういう罵声を飛ばされることは。原因は他の人達にあまり好意的でない自分にあるのだから、仕方ないと言えば仕方ない。
「堺もさ、そんなヤツに構ってないでこっちこいよ。勉強なら俺達が教えてやるからさ」
「そうそう」
ニヤニヤ笑うクラスメイト達に、蒼馬はポリポリと頭をかきながら近づいていった。そして、一番最初に声をかけてきた者にいきなり抱きついた。
さすがにその者も、周りの者も面食らっている。
「ごめんなー、この前のお前との約束、セイの方を優先しちゃったから拗ねてんだよな?」
にかっと笑って、蒼馬は言う。
「なっ……ちっ、違うっ、そんなことねーよ!」
「もーやだなー、俺って罪なオ、ト、コ、だよなーっ」
茶目っ気たっぷりな台詞まわしに、クラス中から笑いが漏れた。
「なーに言ってんだよ蒼馬ー」
「はははっ、モテる男は辛いってことよ、なあ?」
抱きついた男に同意を求めると、その男はぷいっとソッポを向き、
「うるせえなっ、そんなこと思ってねーよ!」
と怒ったように言った。しかし蒼馬は更に笑い、
「またまたー、照れちゃって」
と、また男に抱きつき、「やめろー!」と怒鳴られるのであった。
そんな蒼馬の行動に、聖は思わず笑みを浮かべた。