平凡太~ヘイボンタ~の恋
「あーあ。昼メシ食いそこなっちゃった」


「あたしもー」


「午後かにキツイなー」


「ね、平太くん。晩ご飯は何がいい?」


「え?」


「ウチで詞音と一緒に食べよ?」


「じゃあお言葉に甘えて…ギョウザ」


「了解。じゃ、仕事戻ろっか?」


「ハイ」


2人で総務のフロアに戻ると、もう栞の姿はなかった。


栞と栞の子に明るい未来を。


そう念じながらいなくなった影に思いをはせた。
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