君に、この声を。
奏太のこと、忘れるわけない。
間違えるわけもない。
「幼なじみ?」
目の前にそびえ立つ奏太が、眉間にシワを寄せた。
その目は、嘘をついているようには見えなかった。
「俺のこと、なんで知ってんの?」
「なんでって――」
奏太の言葉が矢になって心に突き刺さり、自分自身の言葉を失う。
「私のこと、覚えてないの?」
こんなことをきかなきゃいけないなんて、思っても見なかった。
ずっと、会えるのを楽しみにしてたのに。
そんな私をあざ笑うかのように奏太が不思議そうに首をかしげる。
神様―――
これは、悪夢なんですか?