好きになっても、いいですか?

「?!!」


呆けたように、空を見上げていた麻子の後ろから、ガサッと音がした。

昨夜のこともある麻子は肩を上げて驚くと、反射的に飛び上がり、その音のした方へと視線をやった。


すると、青々とした草をかき分けるようにして目の前に立っていた人物。
その人に、麻子はまた心底驚いて目を大きくした。


「ああ!会えてよかったです!」
「し、城崎様??!」


いつも綺麗な装いでいるはずの雪乃は、衣服に葉が付き、髪の毛は少し跳ね上がっていた。


「ど、どうしたんですか……?」


麻子は、本当にその一言に尽きた。

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