囚われの姫



「大丈夫です。

そのドレスはリューン様のお見立てだとか。

とてもよく似合ってらっしゃいますわ。」



「ノチカ……。

…ありがとう。」



ティアラはノチカの言葉を信じたわけではなかった。

彼女の心の傷は、それほど深い。



だけど…この優しい微笑みに嘘はないはず、そう小さくだけど確信出来たから。





「では、参りましょう。」



ノチカに促され、ティアラはメルートとマクサスの待つ廊下へ足を踏み出した。



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