囚われの姫





「なぜお前なんかが生まれたんだ…。

お前さえいなければ…!!」




「っ…」






胸が酷く痛い。

ズキズキと切り裂かれたような痛みに、ティアラは顔を歪めた。




涙が溢れそうになるのを食い止めるため、固く目をつぶる。




息が続かない。


不規則な短く浅い呼吸は彼女の足元をふらつかせた。




セロクの喚く罵倒が耳にこだまして…体はバランスを失い、ティアラは膝から崩れ落ちた。





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