家政婦のメイド派遣します!
昨日、父である光太郎に報告して断るつもりであると言ったところ、彼は少し考えてそろそろ身を固めたらどうかと言ってきたのだった。

勿論、桃子の事を知っている彼は今まで強制的に祐樹と直樹に結婚を勧める事をしてこなかった。



しかし彼女と結婚できるのは1人だけなのだ。


これは変える事の出来ない事実。

ならば、このお見合いがいいチャンスなのではないかと言ってきたのだ。

こうしてその縁談はとりあえず保留になってしまった。

「23年です…そんな簡単に、割り切れないものですよ…。」

直樹には今朝、その縁談の事を伝えてある。

勿論彼も同じ事を言っていた。

―――桃子の傍から離れる事なんて考えた事もないと。

祐樹は隣で眠る桃子をそっと抱きしめて眠りについたのだった。
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