家政婦のメイド派遣します!
「桃子? おーい桃子?」

眼の前で手をブンブンと振られて初めて眼の前に直樹が立っている事に気がついた。

桃子は眼をぱちぱちさせて彼を見つめた。

「直樹…どうしたの?」

彼は一日中外出の予定だったはずだ。

「どうしたのって、桃子を迎えに来たんだけれど。」

そう言われて辺りを見回すと既にほとんどのスタッフが帰宅していた。

壁にかかっている時計を見れば既に19時30分を回っている。

「ええ!」

手元書類を見ると綺麗に処理されているという事は無意識に仕事はしていたらしいが、把握していた時間より優に3時間は経っている。

「メシ、いくぞ。祐樹が待ってる。」

「うん。」

桃子は慌てて準備をすると祐樹の待つ車に急いだ。
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