家政婦のメイド派遣します！

２人の呼吸が一瞬止まる。

「お前達の隣に自分じゃない誰かが立つ事を嫌だと言っていた。」

蒼はそう言うと残ったコーヒーを飲みほしてテーブルへカップを置く。

「どうすればいいんですか？　私たちだって桃子と一緒にいたい…でも立場上それは不可能です。」

思わず祐樹が中腰になって蒼に掴みかかった。

彼はじっと祐樹を見つめ返す。

そして、ふっと蒼が視線をそらす。

「そんなこと…２人もいるんだ、考えろよ。」

彼は話す事は終わったとばかりに立ち上がると灰皿に煙草を押し付けて食器を片づける為にエプロンを手に持った。

「ほら、お前らはさっさと帰れ、そんな顔で桃子と会うな。」

祐樹と直樹は悔しく思いながらも蒼の言う通りにするしかなかった。