家政婦のメイド派遣します!
社長室のドアが乱暴に開けられ直樹が入ってきた。

書類に判を押していた祐樹の前に少し焦った顔の彼が立ちふさがる。

「桃子がヤバイかもしれない。」

祐樹に書類に判を押す手が止まる。

「この間、桃子の派遣サービスに俺がついて行った『佐藤』の仕事だが、なんかおかしな奴だと思って調べていたら本名は『佐々木』だった。」

「佐々木?」

誰の事を言っているのか分からず祐樹は直樹に続きを促す。

「正志さんのパーティの時にいただろ?桃子にべたべたくっついていた害虫だよ。アイツ、そっちの趣味があって色々なメイドサービス使って悪戯もして、親がもみ消している事もわかった。」

アイスミックスの場合は男性スタッフがついて行くのでこういった被害には無縁だったので彼の噂が入ってこなかったのだ。

勿論この間は偶然だっただろうが、今回は違う。

奴は桃子に気が付いているはずだった。
< 80 / 101 >

この作品をシェア

pagetop