家政婦のメイド派遣します!
この間は直樹が手伝ってくれていたので気がつかなかったが、整頓されているとはいえ寝室、リビング、ゲストルーム、ダイニングキッチンなど部屋数が多い為

思ったよりも掃除に時間がかかった。

気がつけば2時間近くかかっていた。

桃子は急いで食事の支度にとりかかる。

今日は炊き込みご飯と焼き魚、肉じゃが、かぼちゃの煮物やきんぴらゴボウ、ほうれん草のおひたしなど数点の副食を作る予定だった。

手際良く準備を済ませて最後に炊飯器のスイッチを押す。

白米の場合なら佐藤の帰宅時間に合わせて炊きあがりを調整して置けば終了だが、炊き込みご飯の場合は水加減などの具合で万が一にも出来上がった時に失敗していた時の為に炊きあがりまで待っている必要があった。

おかずを作り上げてしまった桃子はバッグから携帯電話を取り出して職場に電話をかける。

「お疲れ様です、篠崎です。」

コール2回で直ぐ電話がつながった。

「お疲れ様です、篠崎室長。」

電話出た副室長の弓月の声が少し焦っていた。

「佐藤さんのお宅は後1時間ほどで終わりますのでその後オフィスに帰りますね。……もしかして社長か副社長からなんか連絡ありました?」

自分が彼らに内緒でここに来ている事について何か言われたのだろうか?

桃子はスタッフに申し訳ない事をしてしまったと後悔した。

「はい、それは良いのですが桃子さん無事なんですね。」
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