家政婦のメイド派遣します!
桃子は腕を計の針が15時を指しているのを確認して佐藤のマンションへと入っていった。

依頼人である佐藤が外出中で15時以降に部屋の掃除と夕食作りをして置いて欲しいとの事だったので桃子はマンションに来る途中で買い物を済ませてきていた。
前回同様、夕食の献立はお任せで、唯一つ違うのは2人分の夕食を頼まれた事だった。

どうやら今日は夕食をともにする人物がいるらしい。

エントランスの受付で名前を言うとコンシェルジュが部屋のカギと封筒を渡して
くれる。

今回は本人がいないので部屋のカギとともに代金も先払いされる事になっていた。

夕食の代金はあらかじめ予算を決めてあったのでそれも含まれた代金が入っている筈である。

彼女は中身を確認すると部屋へと続くエレベーターへ乗り込んだ。

エレベーターのドアが閉まると桃子は代金とともに封筒に入っていた手紙を開く。

前回の仕事についてお礼が書かれており、本日は20時までは帰ってこないのでその間に済ませて欲しいと書いてあった。

3時間も有れば十分に掃除と料理が出来るな。

もちろん手を抜くつもりはないが祐樹達と約束をしている桃子はさっさと仕事を終わらせて帰るつもりだった。

玄関のかぎを開けて中に入るとやはり部屋がきちんと片付けられている。

桃子は靴を揃えて中に入ると早速手持ちの掃除用具を取り出して作業を始めるのだった。
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