家政婦のメイド派遣します!
「初めまして、海藤と言います。そちらのマンションが気に入りまして……是非購入したいと思います。」

コンシェルジュは勿論、直樹までもがぽかんと事の成り行きを見つめていた。

「はい、部屋が空いていない? 部屋の話ではありませんよ? マンションごとです、オーナーになります。」

だんだん話が見えてきた。

「ああ、そうです。来週? 今すぐです。とりあえず秘書にそちらに向かわせますから。金額は幾らですか?そんない安い?問題はありません。では。」

祐樹は電話を終えてぽかんと自分を見つめている2人を見た。

「聞いていた通り、今からここは私のマンションです。さっさと入れなさい!」

祐樹の声がホールに響き渡った。

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