テレビの中の、人。

10


「俺、やだな・・・、りえちゃんが触られるの、嫌だ。」


「サックン・・・。」



「なんでだろう・・・、すごく、気になる。」





「サックン・・・。」


余計、顔が赤くなる。

ゴホッ、ゴホッ、



咳をした。



「大丈夫?」




「うん。」

「サックンがいるんだもん、こんなに嬉しいことはない!熱なんか、すぐ下がるよ!」



ゴホッ、ゴホッ。



「りえちゃん・・・!」






!!!ー





サックンが・・・、





抱きしめた・・・。私を・・・








「りえちゃん・・・!俺・・・、好きかも知れない・・!」


「こんなに熱い体で、・・・なんで・・・!」





「サックン・・・。」





抱かれてる、力が強すぎて・・・、痛い。







「俺のこと、好きか?」


「好きに決まってるじゃん!・・・大好きだよ!・・・」





「俺、・・・普通じゃないよ、こんな仕事だし・・・。」





「それも含めて、全部・・・、サックンのすべてが好き!」








「・・・・・・・。」


「しょっちゅうは会えないけど・・・、」








「大事にしてやるからな。」








ー大事にしてやるからなー・・・








涙が、出た。






「うん!・・・」

「サックン!・・・」







「りえちゃん・・・!」










見つめあって・・・、


キスをした・・・。







恋、焦がれてた、

あのサックンと、あたしは・・・今、



キスをしてる・・・。






ミラクルが、起きた夜ー・・・



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