テレビの中の、人。
アドレス

「アラキさぁん、マジあたしヤバイわ。」

同伴しながら、小料理屋で言った。

「りえちゃん、寂しいなぁ~。最近サックンばっかりじゃない。」

「あぁ、ごめんね!アラキちゃんも好きよ♪」


あたしもよく言うわ。さすが水商売。


だけど、あれから、

ほんとに頭の中はサックンだけ。

相変わらず、ルミネに通い、

出待ちも入待ちもしてるあたしたち。


だけど、ビタミンKは、あれ以来、

店には来てない。

やっぱりその辺は芸能人。

頻繁には来れないみたい。



アラキと二人、komachiに向かった。

アラキは、確かに有り難い存在。

あたしの為に、なんでもしてくれる。

お金も使ってくれる。


もうちょっと、男前なら・・・。

って感じ。


「歌っていい?」

「飲んでいい?」

「食べていい?」


やりたい放題。

ミズキと二人で歌ってた。



するとそこへ・・・、



ガチャ



「いらっしゃいませ~。」





「ご指名の女の子はいますか?」

「あ~、りえちゃんとミズキちゃんで。」

「ハイ。」




「あれ?!ビタミンKの人じゃない?!」

マミの声に振り向いた。




!!!!!!!





「きゃー!!サックン!!」

「タイちゃん!!」





サトシとタイチ、二人が立っていた。





あたしは、目の前のサックンが・・・、

そこに、サックンがいることが信じられなかった!




「サックン!!!」

アラキほっぽらかして、サックンへ駆け寄った。


「なんで来たの!!どうしたの!!」

「今日、ルミネ出番なかったよね、確か?!」


「あのさ、福井で営業あってさ。タイチがkomachi行こうって。」

「抜け出して来た。」




「リョウは?!」


「リョウはMGと、福井の片町に行くって。打ち合わせ兼ねて。」




「俺らは、今日はフリー♪」

タイチが言った。


「タイちゃん!」

思わずミズキが抱きついた!

・・・よーやる。さすが(汗)



「会いたかった!!」

はあ~・・・、熱い。



だけど・・・、

あたしもまったく同じ。

サックンに、抱きつきたい気分・・・!




「アラキさん、ごめん!ちょっと行ってくる!」

こうやって、指名が重なった時、

掛け持ちしながら、テーブルにつく。


アラキには、ヘルプの女の子が入った。

「いいよ、りえちゃん、行っといで。」


・・・どこまでもイイヤツ・・・。





「ママ!5番テーブル入っていい?」

そういうと、こないだと同じ、

隠れてタバコの吸える、一番奥の5番テーブルに座った。


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