テレビの中の、人。

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信じられない!!ー

また、目の前にサックンがいる!!

嬉しさでいっぱいになった。



「どうやって来たの?!福井からだと、けっこう距離あるよね!」


「電車~♪」

「で、電車?!最終もうないんじゃない?!」


「ミズキちゃんち泊めて♪」


「タイちゃん、もう酔ってるの?」

「違うよ、リョウいないし、気が大きくなる。アハハ!!」





「明日も、オフだし。」



その言葉に、

一瞬、

有らぬ妄想が、よぎった・・・。



きっと、ミズキも・・・。



女だって、

素知らぬ顔しながら、

ほんとは・・・、



危ないコト、望んでる・・・。



「とりあえず飲も!!」

「じゃあ今日は、リミッターカットで!!」


アハハハハ!!!ー




それから、4人で、



「お時間です、延長しますか?」

「延長ーーー!!!」


・・・延長しまくり、

騒ぎまくった。


ただ、サックンだけは

やっぱりブレーキがかかってるみたい。


調子にのるタイチを、時々宥めてた。




あたしは、一応、時々

気持ち程度、アラキのテーブルにもついた。



だけど、5番テーブルばかり気になる。

あたしが、アラキについてる間、

ヘルプの子が、サックンにつく。


それを横目で見ながら、そわそわしてた。



深夜2時になり、

アラキが帰った。

「アラキさん、またね!」

「またね、りえちゃん~♪」




急いで、5番テーブルに行った。



もうすぐ閉店時間。

タイチは案の定、へべれけ。

サックンは、ヘルプの子と話してた。



あたしはムッとなり、

「もういいよ、代わる。」

すぐ、サックンの横に座った。



やっと、二人でゆっくり話せる・・・!

サックンも、こないだよりもっと、

慣れたみたいで話してくれる。

酔いもわざわいして・・・、


なんだか、いいムード。



「サックン、酔った?」

「うん・・・、りえちゃんは?忙しそうだったね」

「うん・・・、ゆっくりサックンにつきたかった・・・」



「りえちゃんて、よくルミネに来てくれるよね?」

「あたし、ビタミンK、応援してるよ!」



「・・・てか、サックンのファンだし。」

「あぁ、ありがとうね。」

「ううん!・・・」




水割りを作ると、

緊張しながら、

もう少し、サックンに近づいた。




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