ブルーブラック2

「え?だ、大丈夫だけど··どうしたの?」


明らかに動揺をしている百合香に隼人は言う。


「嘘。百合お姉さんは昔から嘘のつけない人だから。何か悩んでるんじゃないんですか?」
「――――···」

「あっ!斉藤!!ちょっと!」


昔とは違う大人の体。
それは目も声もそうで…。話す内容ですらあの頃から月日が経ったのだなと思い知らされる。
急にあんな大人の男の顔をして心配そうに見つめられたら動けなくなってしまう。


百合香はただそのまま立って、言葉を探していた。

その時にタイミング良く売場の方から坂谷が隼人を呼んだ。


「はい!今行きます!じゃあ、後でゆっくり··」
「ううん。本当何にもないから!ありがとね!」


だけど実は隼人自身についても悩みどころはある事実。

隼人の心配を振りきって百合香は笑顔でそう言うと自身も仕事に戻って行った。


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