ブルーブラック2
(どのあたりかわかんないな。電気は消えているような――?)
上を見ながら歩いていた百合香は通行人と肩が触れて一言謝罪すると視線を元の位置に戻した。
「だ·か·ら!」
少し先から女の人の声が聞こえてきた。
暗くてよくわからないので初めは全く気にしていなかったのだが···
「もう終わり、ですよ柳瀬店長」
その名を耳にして百合香は反射的にビルの間に半分身を隠してそちらを凝視した。
「私がいるからいいじゃないですかぁ」
よくよく目を凝らして見ると、前方にいたのは美咲と智だということに気が付く。
そして、2人はただの店長と社員とは思えないほどに距離が近くて、美咲に至っては智の右腕に絡まるようにして手を回していた。