ブルーブラック2

「――――うそ」


百合香は少しの間黙って様子を見ていた。

見たくない。けれど、動くことが出来ない。


少ししてようやく足に指令が行き届くようになり、百合香はその場を逆方向に走り去って行く。


その走りだす足音に一瞬智が振り向くが―――


「離して」


智が一言美咲に言った。

美咲は決して離さぬまま智を見上げて言う。


「いや。だって“ガキ”じゃないこと証明するんだから」

「―――離せ!」

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