ブルーブラック2
唇が少しだけ離れた瞬間、百合香が絞り出すように言った。
「――そんな風に、言わないで」
薄ら涙目で、ピンク色に染まった頬。
血色のいい艶やかな唇から、震えるような声を出し、懇願するような表情のその瞳に自分を映し出される。
それは智にとって理性を欠けさせるような謝罪―――。
「―――悪い。ちょっと意地悪が過ぎた」
「··智さんだけです。私の中に存在する男性は――」
「知ってるよ。そうさせたのは俺だから」
スッと百合香の膝の裏と背中に手を充てると、眉ひとつ動かさず軽々と百合香を抱き上げた。
長身である智の長い足だと寝室までは数歩。
真っ暗なその部屋の唯一の灯りは窓から見える幾つかの星と妖艶な月。
今日も壊れ物を扱うかのようにそっと二人で眠るベッドに降ろされるとそのまま百合香は組みしかれる。
「――そんな風に、言わないで」
薄ら涙目で、ピンク色に染まった頬。
血色のいい艶やかな唇から、震えるような声を出し、懇願するような表情のその瞳に自分を映し出される。
それは智にとって理性を欠けさせるような謝罪―――。
「―――悪い。ちょっと意地悪が過ぎた」
「··智さんだけです。私の中に存在する男性は――」
「知ってるよ。そうさせたのは俺だから」
スッと百合香の膝の裏と背中に手を充てると、眉ひとつ動かさず軽々と百合香を抱き上げた。
長身である智の長い足だと寝室までは数歩。
真っ暗なその部屋の唯一の灯りは窓から見える幾つかの星と妖艶な月。
今日も壊れ物を扱うかのようにそっと二人で眠るベッドに降ろされるとそのまま百合香は組みしかれる。