ブルーブラック2
「じゃあ神野さんに直接確認して貰ったら―――」
「百合香が直接そんなことしたら向こうに何を言われるか!『ドロボウ扱いされた』とかって騒がれるのがオチです」
「じゃあオレ達が···」
「―――そんなに簡単にあの子が私達の手に渡すとも思えません」
盗みなんて下手したら警察沙汰だ。
とは言え、もし事実だとしても被害者は百合香。
大事にはなることはないが、そんな汚いことをしていたのなら同じ職場にいるものとして許せることではない。
綾の性格上特にそう強く思うのだった。
「何か証拠でもあればいいんだけど」
「百合香の手元に今“桜”がないのなら間違いないでしょう」
そう言って綾はとりあえず後で百合香の様子を見に行こうと決め、売場に戻って行った。
「マジかよ···はぁ。一応アイツにも言っておくか··?」
江川も溜め息混じりに売場に戻って行った。