ブルーブラック2
「?」
百合香が金山の意味深な視線の先を追うように振り返ってみるが何らかわらない店内が目に映るだけ。
「…いや。まぁそんなに長くはかからないよ。神野さんを待つ人がいるだろうからね」
「えっ?」
「···ちゃんと“奥さん”のことは把握してるらしい」
「???」
百合香が疑問符がたくさん頭に浮かぶ中、金山は再び手元のインクに視線を落とした。
「さぁ。もう頭の中にはイメージがあるんだろう?」
インクのボトルを持って軽く揺らしながら金山が百合香に言う。
「····はい」
色とりどりのインクのボトルを金山と向かい合うように座って眺めると、静かに百合香はそう答えた。