ブルーブラック2
百合香は椿と話をしている隼人を横目に路地から出て、走ってきた道を見た。
そんなに混雑しているわけでもない。
しかし結構距離があるから今ここから駐車場まではさすがに見えない。
(―――何か、あった··?!)
絶対に、智は自分の元に向かってきてくれた筈。
それゆえに何の音沙汰もないことが百合香の不安を掻き立てる。
隼人のことを忘れて百合香は足早に来た道を戻って行く。
「え?今···職場の近くだけ···ど」
そして、隼人もそんな百合香に気が付いて電話の会話もまともにせずに慌てて後を追う。
『――隼人、お前もしかして姉ちゃんを』
「ごめん!椿くん!また掛け直すっ」
そして一方的に電話を切ると、先を行く百合香の後を走って追いかけた。