ブルーブラック2
(――だめ。今、離れちゃったら絶対に、だめ)
百合香はなぜだか強くそう思った。
このまま離れてしまったら、ずっとしこりが残ってしまう。
この気持ちをちゃんと伝えるには、真っ只中の今が一番いい。
例え、拙く足らない言葉しか口から出なくとも―――。
そう思う一心で百合香はひたすら走って元来た道を戻る。
そしてようやく駐車場の看板が見えてきたところまで来たときに目に飛び込んできたのは見たくないものであった。
「··っ」
「―――百合お姉さ···」
これまで休まずに駆けてきた百合香が急に立ち止ったのを疑問に思って隼人も百合香の視線の先を確認する。