ブルーブラック2
階段の踊り場から覗くように見下ろしていると、背後から急に肩に手を置かれて飛び上がってしまった。


「きゃあ!」

「···何かいけないことでもしてるの?そんなに驚いて」


振り向くとそこには今朝まで一緒だった夫の姿だった。


「さ、智さん!もう!驚かせないで···」
「百合香が勝手に飛び上がったんだろう?」


くすくすと笑う智に百合香は軽く小突いて怒りながら、2人で再び1階を見下ろした。


「大盛況ですね」
「予想以上だ。お客さんも、江川の動きも」
「ぷっ···」


澄ましてジョークをいう智に百合香は口元に手を当てて笑いを堪えた。


(確かにあのコミカルな動き···江川さんだなんて想像できない)


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