ブルーブラック2
「ああ、そういえば今日で研修生最後だったな。それ書いとこ」
独り言のように坂谷は百合香に向けて言った。
百合香は屈めていた体を少し起こして間を置いて答える。
「・・・なんだかんだあっという間なものですね」
本当に色々あった。
それは半月ほどと思えない位に。
するとちょうど美咲がバックヤードから姿を現した。
「お疲れ様、今日もゼロ?」
「・・・ハイ」
百合香が問うと、美咲は大人しくそれに返事を返す。
「生田さんがレジに入ってから違算がずっとゼロだった。私達の代わりにレジを担当してくれたりしたからだと思う。ありがとう」
百合香はにこっと笑って美咲にそう言った。
そんな百合香に美咲は何も言えずに俯いていただけだった。