ブルーブラック2
*
「··おはようございます」
「ああ、おはよう」
朝礼直前だという時間に事務所にいたのは隼人だ。
デスクのパソコンに何やら真剣に向き合っている智に挨拶をすると、一瞬目を合わせて挨拶を返した後でまた視線をディスプレイに落とした。
「···柳瀬店長って―――」
「なに?」
挨拶を終えてもまだ自分の方を見て立っている隼人に、今度は完全に手も止めて隼人を見た。
「奥さん、いるんですよね··?」
「いるけど、それが何?」
「――いえ、なんでも···失礼します」
何か言いたそうな隼人が足早に事務所を出て、廊下を駆けだす音が聞こえた。
智は隼人の姿が見えなくなっても出て行ったドアを見つめていた。
「··おはようございます」
「ああ、おはよう」
朝礼直前だという時間に事務所にいたのは隼人だ。
デスクのパソコンに何やら真剣に向き合っている智に挨拶をすると、一瞬目を合わせて挨拶を返した後でまた視線をディスプレイに落とした。
「···柳瀬店長って―――」
「なに?」
挨拶を終えてもまだ自分の方を見て立っている隼人に、今度は完全に手も止めて隼人を見た。
「奥さん、いるんですよね··?」
「いるけど、それが何?」
「――いえ、なんでも···失礼します」
何か言いたそうな隼人が足早に事務所を出て、廊下を駆けだす音が聞こえた。
智は隼人の姿が見えなくなっても出て行ったドアを見つめていた。