赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
そんな思いが表情に出ていたのだろう。

聞かずともジュークは話し出した。


「俺は元々お前を呼び寄せるつもりなど無かった。側に置くつもりもな」

「……」

キサラはただ黙って聞く。


「人の血を吸いつくして殺してしまう様な本物の化け物にはなりたくなかった。だが、一人の女に依存する様な男にもなりたくなかった」

ジュークは自分の気持ちを正直に話す。

キサラには正直にハッキリ告げなければ伝わらない気がしたから。
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