赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「その言葉に従うわけにはいきません。まだ神様の前で誓ってはいませんが、あたしは貴方の妻です。貴方に血を飲んでもらうためにここにいます」

ジュークはまさか反発されるとは思っていなかったらしく、少し目を見開き瞬いていた。


「だから貴方に何と言われようと、ここを出て行くつもりはありません」

ハッキリとそう告げると、ジュークは冷たい目でキサラを見下ろす。

「お前の意思がどうであれ、ここの主《あるじ》は俺だ。言う事を聞かないのなら力尽くで追い出す事も出来るんだぞ?」

半分脅しの様なものだった。
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