赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「クルスに話を聞いた。ずいぶん勝手な事をしてくれた様だな」

「あら? 何の事ですの?」

すっとぼけているのか、それとも本当に勝手な事をしたというつもりが無いのか。
アンジーは慌てる事もなくそう言ってのけた。


「キサラの首を締めたと聞いたが?」

詳しく話すと、アンジーは笑って答える。

「あら、ちょっと脅しただけですわ。彼女が言う事を聞いてくれれば、手荒なことをするつもりはありません。だからそんなに怒らないで下さいな」

怒るなと言われても、ジュークはもうアンジーを許すつもりは無かった。
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