赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「とにかく。娘はそれを承諾し、マクスウェル伯爵家は存続することが出来たの」

メルリナは表情を改め、続きを話す。



吸血鬼と当主の娘の間に産まれた男子を次期当主とすることで伯爵家の存続が認められた。

吸血鬼の力で生活もすぐに良くなり、全ては順調に思えた。


だが、吸血鬼は闇の生き物。

その業《ごう》は深く、消える事はない。


人の生き血を主食としてしまうのは、止めることの出来ない業だった。
< 72 / 438 >

この作品をシェア

pagetop