赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
「…………何故ここにいるんだ?」

気付けばジュークはキサラの部屋の前にいた。


(おかしい! 今は執務室へ向かっていたはずだ!!)

城の入口から執務室へはこの部屋とは逆方向。

自分の部屋に戻るのならばここは通るが、執務室に向かっていたならここへは来るはずがない。


(何故だ? どうしてだ!?)

端から見ればただ無言で突っ立っているだけだが、その実ジュークは物凄く混乱していた。
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