君の声がききたい
アプリを見つけた俺は、すぐにそのアプリをダウンロードする。



――『奏奏!私の方に、奏の番号入力したよー』

「マジで?見せて!」


沙和の携帯を見ると…

携帯画面は、ナビのように地図画面になっていて、俺の居場所を示した印が表示されていた。



「すげえ。ココのマンションにちゃんと印がついてるし」

――『すごいねー』

――『俺もお前の番号入力しよ』


俺はアプリの指示通りに、沙和の携帯番号を入力する。

すると俺の携帯も、沙和の携帯と同じような地図画面になり、沙和の居場所を示した印が表示された。



――『これでお互い、勝手なことできないな(笑)』

――『ね(汗)でもこれは束縛になるのかな…』

――『そうか?別にならないんじゃね?俺は気にしないよ』

――『そう?奏がそう言うなら、私も気にしない』


ニコッと笑う沙和。

俺は沙和の手を引き、ソファーに寝転がる自分の上に乗せて抱きしめる。

沙和は俺の胸にピタッと耳をつけて、俺の着ているTシャツを握った。



もぞもぞ


「………っ」


沙和の着ているルームウエアの中に手を入れ、背中を触る俺。

沙和はバッと顔を上げて俺を見て、頬を赤くした。




――『今日はどんな下着つけてんの?』


片手だけ出して言う俺。




――『き、昨日と一緒だよ…』

――『あ、そっか。確か白にカラフルな花柄だったよな?』
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