君の声がききたい
“…続いては、お天気です”


テレビからは、午後のワイドショーが流れている。


翌日

昼前に起きた俺と沙和は、朝・昼兼用の飯を食い、特に出かけもしないで、部屋でくつろいでいた…


俺はソファーに寝転がり、沙和は床に座って、俺の腹の上に手を置き携帯をいじっていた。



「ふぁ…」


さっきから出るのはあくびばかり…

完全に寝過ぎだな。



「〜〜♪」


すると…沙和が携帯を見ながら、一瞬クスッと笑った。



――『…なにしてんの?』


寝転がりながら、手を動かす俺。




――『なんかね…変なアプリ見つけた〜』

――『アプリ?』


沙和は、自分の携帯を俺に見せる。




――『“恋人追跡アプリ”?』

――『ね。おかしいでしょ?』

――『なんだこれ?』

――『GPSアプリみたいよー』

「GPS?」

――『そう!携帯の番号入力すると、その人の居場所がどこにいてもわかっちゃうってやつみたい』

「へえ…すごいな」

――『カップルをターゲットにしてるみたいよー。お互いがどこにいても、いつでもわかるように…』

――『ちょっとやってみようぜ』

「―――!」


俺は自分の携帯を出し、アプリをその検索する。




「…あった!」
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