君の声がききたい
――『そんなにたくさん、ありがとうっ』

――『服は新作って言っても、秋物だから…すぐには着れないけど‥まあいいよね(笑)ビールは奏くんと飲みな』

――『はーい』


「奏くん…沙和をよろしくお願いしますね…」

「はい…」

「じゃあね〜また来るよ〜」

――『気をつけてね、お姉ちゃん』



紗江子さんは、俺たちに背を向けて歩いていく。

俺は紗江子さんが見えなくなった時…沙和の荷物を持ち、沙和と空港を後にした。















――『わぁ…瓶ビールだ』


家に帰宅して、紗江子さんからもらった土産を開けてみると…最初に出てきたのは、ラムネサイズの瓶ビール。




「そんなビール初めてみた」

――『ね♪なんかおしゃれな感じだね〜早速冷やして、奏がバイトから帰ってきたら飲もうか?』

「いいね」


冷蔵庫にビールを冷やしにいく沙和。

俺もタバコを持って、キッチンへ向かう。




――『バイト何時から?』




冷蔵庫にビールを入れ、沙和もタバコに火をつけて言った。




「3時から。あと一時間くらいで出るよ」
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