HERO
「あれ、なっちゃん。もう一泊っていう話だったよね?」



焦る様子もないわんこ。


その前に、どこうよ、離そうよ。



どうして、動かないの。



「そうなんだけどさー、彼が急に仕事入っちゃって」



なっちゃんさんも動じることなく、平然と床に座る。



ねえねえ、お二人さん。


私、どうしたらいいかしら。



「そうなんだ。それは残念だったね」


「ほんとに。こんなときに限って仕事なんて」



ねえねえ、だから。


ちょっとは気にしてよ、私の存在。



わんこのくせに、さっきから少しも力を緩めてくれない。
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