HERO
そうだね、私は壊れてる。


あいつとも、この目の前の男とも、自分は違うと思ってたのに。



同じなの?


自分の欲のためなら、誰でもいい?



違う。


でも違うならどうして、今、素直に抱かれてるんだろう。



「もっと壊れろよ」



そう言って、余計に激しくする。


口から出るのは、悲鳴に似た嬌声。



終わる頃にはもう私に動く気力は残ってなくて。



残ったのは、心の中に空いた穴。



「いつか本当にぶっ壊してやるから。そのときはお前、死ぬかもな」



そう言い残して部屋を出て行ったそいつ。
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