HERO
もう初っ端からティッシュなんて配る気になれなくて。


地面に置いておいた段ボール箱の隣に座り込んだ。



「何やってんの?」


そう言って隣に座ったのは、全然知らない男。



頭、痛いな。



「見てわかんない?座ってんの」


「こんなところで?」


「あんただって座ってんじゃん」


「だって君が座ってたから」



ああ、ただのナンパだ。


男を見ると、今は嫌なことしか思い出せない。



こいつはきっと誰でもよくて。


私も...誰でもいいの?



違う、そんな風になんて思わない。


じゃあどうして、昨日ブルーに抱かれたんだろう。
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