HERO
「あの、すんません、そろそろいいっすか」



さっきまであんなにキャーキャー盛り上がってた高校生が、今度は申し訳なさそうに会話に入ってきた。


そりゃ、入りづらいでしょうね。



ザ・青春なことが目の前で繰り広げられてたんだから。



「ああ、ごめんね。よし頑張ろ、美亜さん」


そんな犬がしっぽふって喜んでるみたいな笑顔で言われると。


嫌だとかそんなの、言えるわけない。



駄目だ私、わんこの笑顔に勝てない。



「まあ私、幽霊お似合いみたいだしね」



そして自分のプライドの高さには完敗だ。


こんな皮肉なこと言って、可愛げないなって自分でも思う。
< 230 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop