HERO
わんこのこの目を見ると、わんこのこと、好きなのかもしれないと勘違いするから。


勘違いなんて言ったらおかしいかな。



思い込んじゃうんだ。


私はわんこが好きなのかと。



「じゃあ、俺のことは?好きに...なった?」


恐る恐る、私の様子を伺いながらそう聞いてきたわんこ。



馬鹿だよね、その質問。



大体、自分のこと好きにさせるって、どんだけ自分に自信あるのって話だし。



でもね。


そんな馬鹿な質問をするわんこを、好きなのかもしれないと思う私は、もっと馬鹿だ。



でも、悔しいから。



「教えない」


笑顔でそう言って、それでもわんこにキスをした。
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