HERO
「今までみたいに一人で生きてりゃいいだろ。お前はその方が似合う」



一人で。


そうだよ、私は一人でも生きていける人間だったんだ。



ここに来て、初めて感じた。


一人は寂しいだなんて。



「俺が元に戻してやるよ。お前をぶっ壊すのなんか、簡単にできる」



そう言って、ブルーはすぐそばにかかっていたタオルで私の腕を縛った。


床に零されたホットケーキの素が視界に入って、もう涙が止まらなかった。



ここに来ない方がよかった。


昔のように過ごしてたら、傷つくことなんてなかったのに。



ただ、何も感じずに生きてたのに。
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