HERO
あったかい布団。


若干高い枕。


ふかふかのベッド。




心地の良い愛撫。



ん?ちょっと待った。



何かおかしくないか?



「ん...あ...」



くすぐったいような、気持ちいいような。



鎖骨あたりに感じる、唇の温かさ。


太ももをゆっくりと、撫で回す感覚。



あれ、昨日私、誰と寝たっけ。



...違う違う!


昨日は一人で寝たはず。



「誰!」


そう叫びながら飛び起きる。



私の上にいたそいつは、そのせいで勢いよくベッドから落ちた。
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