HERO
「確かに写真見ただけなんだけど、お母さんから話を聞いて、ああ、俺が守らなきゃ、側にいてあげなきゃって思ったんだ」



それに、顔も可愛かったしね、なんて笑ってるわんこ。


最初はもしかしたら、同情だったのかもしれない。


それでもいい、それでわんこが私を気にかけてくれたのなら。


それでわんこが私を好きになってくれたのなら。



「美亜さん」


わんこは、そう私の名前を呼んで、そのあと何を言うわけでもなく。


ただ、キスをした。



自分にこんな幸せが訪れることなんて、想像さえしてなかった。


ずっとずっと、同じ最悪な毎日の繰り返しだと思ってた。


わんこが、救ってくれた。
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