ご奉仕ワーリィ


「瞬殺などされませんよ。我が国の王女の前で、そんな体たらくは晒せませんから。――ただまあ、努力はしますよ」


「なに?」


「あなたを瞬殺しないように、いびり倒すほどの『面白おかしさ』を披露いたしましょう」


「ふ、ふはっ、言ったな!このチェリーボーイが!」


先に土を蹴ったのはフィスト王であった。


しなるような細い刀身が、ラハティーの喉に食い込む前、その軌道上に相手のレイピアが流れ込んできた。


滑らせる動きは、疾風のように早く、当たり前のようにかち合う二つの剣を果たして、どれだけの者が目で追えたか。


一本の直線でしかないレイピアが、振るったさいに残像を残すものだから、大きな大剣にも見紛えてしまう。


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