ご奉仕ワーリィ
二人が打ち合った瞬間に、空気が張り詰めて、切り裂かれたような感覚が同時に起こる。
観客の動揺が続けざまに出てきたのだ。迅速の一時停止を見て、ざわっとそこでやっと、何をしていたのかを理解したようなものだ。
「ふん、最弱か」
鼻を慣らしたフィスト王が下がる。鉄を身につけているとは思えない身軽さは、よく足腰を鍛えているせいか。
よほど体を鍛えぬき、磨きをかけているのが窺える。
「そんな私の一撃を受け止めるとは、なかなか見所あるドゥティーではないか。その服の下の腹筋は八つに割れているであろう!」
「軽くですが、鍛えてはいますので」
ね、と次手はラハティーが取る。
フィスト王の一手が横薙ぎの一撃必殺だとすれば、ラハティの手は、相手の四肢を戦意喪失させる細かな刺突であった。